Keep 100 Years

木の能力を活かす伝統工法

長期優良住宅の耐震基準をクリアするのはもちろん、当社では伝統工法に使われている「貫工法(ぬきこうほう)」を併用しています。柱と柱を横に繋ぐことで柱の曲げ抵抗を利用し、建物全体で地震に耐える構造を住まいに取り入れております。

木の性質をしっかり見極める。

木の性質をしっかり見極める。

木材は鉄骨などと違い、溶接などで完全な一体にすることはできません。しかし金属だけでは、地震などの揺れをうまく受け流すことができません。そのため当社では、梁に使用する材料などできるだけ長くて太い木材を使用。地震時に柱の抜け出しを抑える効果に加え、弱点となる継手部分を減らすことができます。

金物を極力使わない建物の構造は非常に複雑で、加工はもちろん、組み上げにも技術と知識が必要です。しかしそれらが組み上がると建物全体で一体感が生まれ、金物だけでは実現が困難な強度と柔軟性の高い建物が出来上がります。

「貫工法」で、揺れを受け流す。

「貫工法」で、揺れを受け流す。

壁になる部分は、柱と柱の間に「ヌキ」と呼ばれる木材を入れる「貫工法(ぬきこうほう)」で組み上げます。古くからある伝統工法で、筋交いや合板などに比べ、倒壊を防ぐ効果が高い工法です。

すべての柱を一体化。

どの柱も垂直に組み上げた後、ヌキにクサビを打って締め付け、しっかり固定します。こうすることで建物が一体化され、地震などで建物が大きく傾いても建物全体で揺れを吸収する仕組みが完成します。

すべての柱を一体化。
「ホゾ」の大切さ。

「ホゾ」の大切さ。

木材を接合する際、部材の小口に作る凸型の突起を「ホゾ」といいます。研創では梁に差し込むホゾは長めに作り、貫工法による耐力だけではなく、ホゾによる建物の強度アップも行います。

木材の乾燥方法の違い。

伐採し、製材したばかりの木材は多くの水分が含まれています。このままでは強度がなく、変形や収縮が起こるため、木材は必ず「乾燥」させていきます。乾燥方法は主に人工乾燥(機械乾燥)と天然乾燥の2種類があり、どちらの方法にも特徴がございます。
機械で一気に高温乾燥させる人工乾燥は、短時間で乾燥が終わり、コストも安くなるメリットがありますが、内部割れが生じやすく、木材が持つ木目や色艶、香りなどからくるストレス緩和やリラックス効果、空気清浄効果が失われやすいです。特に内部割れした木材は非常に脆くなってしまうとの報告も受けています。

木材の乾燥方法の違い。

それに対して天然乾燥は、時間が掛かることがデメリットですが、先にあげた木本来の特徴が失われにくく、内部割れも起こりにくいです。どちらの木材も使用できますが、長期に渡って生活する家にとって、研創では天然乾燥材の使用をお勧めしております。