建物に地震力が加わった時、その水平力に抵抗するのが耐力壁です。その建物の重量に比例して地震力が決まります。各所に配置された耐力壁の強度に応じて地震力が配分されます。その地震力を耐力壁に伝えるのが、屋根構面や2階の床構面で水平構面と言います。
この水平構面が柔らかくて変形すると、地震力を均等に伝える事が出来ません。その為に、水平構面が変形しない構造体を作らなくてはなりません。一般的には、小屋筋交いや火打ち梁、2階構面には24㎜以上の合板を下張りします。伝統構法の基本は金物やクギを使わない工法なので、太くて長い梁を縦と横に組み合わせ、変形防止の構造体を作ります。
これにより、大きな地震力に押されても元に戻る構造体となり、均等に耐力壁に伝える事ができます。耐力壁の強度の確保は勿論ですが、水平構面の変形防止が更に重要です。